2011.04.30 10:43

ダノンシャンティの例含め「馬の故障と高速馬場の関係」への疑問(2)

「馬体の記憶だけは抜群」な武虎です


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先日アップした「レーヴディソール骨折に思う「馬の故障と高速馬場」の関係」の記事に頂いた、読者コメントの一部引用です。
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件の高速馬場と脚部の負担ですが、私は肯定的な立場です。

…私としては現代予想法の主流でもある「適性」という括りというのはやはり馬に能力という一定の限界を設けるところからスタートすると考えるのです。所謂「スピード」や「馬力」というのは馬の能力の総和の中に占める割合を端的に示した表現だと思うのです。勿論、能力の総和に多少はありますが。ここを前提に、馬場という外部要因によって能力の総和を超える=限界を超えた競走を体験してしまうことが在り得ると思うのです。

限界を超える=個体の成長、成長の足り得ない部分は肉体への負担に直下。走らされた、と言ってしまうとあまりに悲しい表現ですが・・当然ながら結果論として、それがその馬の本来の能力だった、という見方もあると承知ですが、如何せん再現性に乏しい。馬場によって受けた恩恵に対する代償が、その馬の高いパフォーマンスを妨げるのでは、もはや恩恵とは呼べないものだと思うのです。

ジョーカプチーノやダノンシャンティが何故あれほど凄い競馬をして、長い休養を要してもなかなか陽の目を見ず、あの時を越えるパフォーマンスを披露出来ずじまいなのか。そして更には今や謎ともいうべきショウワモダンなど・・彼等を見れば、高速馬場に対応する能力と同時に、高速馬場で被った負担というものも、馬券を買うファンならば考慮すべきでは、と考えるのです。…
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まず、大変丁寧なコメントありがとうございます。とても競馬への愛情と情熱が感じられ、同じ競馬ファンとして、共感する部分がたくさんありました。

ただ、同時に「馬の故障と高速馬場の関係」における私見を、「少し誤解させてしまったかな」と思える部分や、「いくつかの素朴な疑問」を感じています。

そこで、今一度「馬の故障と高速馬場の関係」について、率直に、頂いたコメントへの疑問や私見を述べておきます。


「馬の故障と高速馬場の関係」への疑問

>ジョーカプチーノやダノンシャンティが何故あれほど凄い競馬をして、長い休養を要してもなかなか陽の目を見ず、あの時を越えるパフォーマンスを披露出来ずじまいなのか。そして更には今や謎ともいうべきショウワモダンなど・・
彼等を見れば、高速馬場に対応する能力と同時に、高速馬場で被った負担というものも、馬券を買うファンならば考慮すべきでは、と考えるのです。

第一の疑問

ジョーカプチーノやダノンシャンティは、「故障=高速馬場が原因」の前提ありきで、マッチした一例に過ぎないのではないか?

この疑問が浮かびます。


確かに、ジョーカプチーノやダノンシャンティのように、「高速馬場を走った後、故障をする馬」もいる。が、彼らは有名だが、同時に、無名無数の「高速馬場を走って故障しない馬」もたくさんいるのではないか?。その馬たち含め、相対的に比較しなければ、「馬の故障と高速馬場の因果関係」は、意味がないのではないか?

競馬において「いかにも有効そうに見えるだけの話」

よく競馬書籍等で、独自の予想法(ロジック)をアピールする際、馬券的中したケースだけを例に、その予想法の有効性を検証&アピールする場合が多々あります。が、そもそも、「的中したケースで予想法が有効だった」、そんなことは当たり前です。年間回収率10%といった、とんでもなくお粗末な予想法であれ、馬券的中した際は、予想法は必ず有効に機能しているんです。

そのため、いくら馬券的中したケースを例に、「有効そう」に見せても、実際の予想法の有効性を証明することには、全くなりません。ただ、馬券的中の一例は、目にする競馬ファンに期待を抱かせる面で有効なだけです。

要するに、

「ジョーカプチーノやダノンシャンティを例に、
馬の故障と高速馬場の関係を有力視する」ことは、
「的中馬券だけを例に、予想法を有効だと判断する」
このことと同じであり、全く無意味ではないだろうか?



第二の疑問

ジョーカプチーノやダノンシャンティのパフォーマンスが、
本当に休養後、落ちているのだろうか?


つまり、「彼らの能力、パフォーマンスが以前ほどでない」と、ごく当たり前の前提があります。が、そもそも、私自身は、「なぜ、その前提があるのか?」という疑問がわきます。

競馬は、0コンマ数秒の違いが結果を左右する世界です。馬の能力に変わりがなくとも、能力以外のありとあらゆる要素で、0コンマ数秒などの違いは生まれる可能性があるはずです。


確かに、競馬ファンの目線でなら、数字や成績面で、

故障休養前、1着や2着等の成績だった馬が
故障休養後、4着や着外(10着、15着…等)の数字をみると

一見、休養前と比較して、パフォーマンスが落ちているように映るでしょう。


でも、現実はどうなんでしょうか。もしかしたら…

・能力は以前と変わらない。…が、単に他馬がより強くなっているだけ
・能力は以前と変わらない、いやそれ以上に成長している。…が、レース中のあらゆる要因で、結果として、たまたま0コンマ数秒1着馬から遅れているだけ、何頭か前に馬がいるだけ
・能力は以前と変わらない、いやそれ以上に故障で休養できたことが、馬体の成長につながり、身体的にはプラスとなっている。…が、レースでは、馬が精神的に、故障の影響とは関係なく、単にレースに慣れてしまいやる気がないだけ、以前よりもズブくなっているだけ

こうした「故障後、能力、パフォーマンスは落ちていない、むしろ身体的には以前よりパワーアップしている」可能性も、十分過ぎるほどあるわけです。


レース結果から、本当にその馬へ故障による身体的なダメージ等、馬体含め専門的な問題が、一競馬ファンにわかるのだろうか?。「凡走や大敗」を、即故障の影響によるパフォーマンス低下と結び付けていいものだろうか?


また、成績の数字でなく、「その馬のパフォーマンスは、レースそのもの(動画)を見ればわかる」、と考える人もいるでしょう。

その気持ちも至極尤もです。がしかし

本当に、騎手という家業をやったことのない人間が、テレビにおける一定のカメラアングルから、レース中の映像だけをみて、その馬のパフォーマンスを把握できるのでしょうか?



競馬ファンは、{レース成績、内容、動画、経験等}、あらゆる情報から、馬のパフォーマンスを推し測ろうとします。しかしながら、いくら綿密詳細に分析したとしても、競馬の結果とは、競馬ファンが考える想定や人気順通りには、決しておさまりません。


その証拠に

「能力が格下だ」と大多数の競馬ファンが評価する(穴)馬が、時に激走するのはなぜでしょうか?

普通に日々、競馬では、競馬ファンの想定外が起きています。

つまり、競馬ファンが「どんなに自信があろうと」、「どんなに詳細に分析しようと」、そんな自信、意気込み、努力、知識などではどうにもならない、「競馬ファンが考える現実と、実際の競馬の現実には、永遠に埋まらないギャップが存在している」わけです。


故に、どこまで行っても、「馬の故障と高速馬場の問題」は

その馬に騎乗してみないとわからない
その馬を管理してみないとわからない
馬に関わり、日々競馬場の馬場をいじり倒してみないとわからない

…つまり、競馬ファンである以上わからない


そして、ここまでの疑問や考えの正否について、一先ず考えず、ただ、それらをありのまま受入れたとすれば、

「ジョーカプチーノやダノンシャンティのパフォーマンスは、別に落ちていない」
「むしろ彼らの能力パフォーマンスは、休養前より上がっている」
「高速馬場を走って故障しない馬もたくさんいる」、
「馬の故障と高速馬場には因果関係はない」
「競馬ファンとは、完全な刷り込みの影響下にある」

これらの可能性が、今以上に、ハッキリと見えるのではないでしょうか。


最後に、先頃のダノンシャンティの右前浅屈腱炎という故障再発!?についても私見は

確かに「故障=高速馬場、松国調教」と盲信してしまいそうな背景が、ダノンシャンティの例にはたくさん揃っている。実力著名馬でもあり、即、「故障=高速馬場、松国調教」や結論付けたくなる“気持ち”もわかる。が、絶対にぶれてはならない軸は、「競馬ファンである以上、その真実は知り得ない」、これのみ。

先述べしたように、ダノンシャンティの例から「故障=高速馬場、松国調教」と確信する行為は、たった一つの馬券的中事例を見せられ、おいそれと「的中馬券=儲かる、凄い予想法だ」と盲信する行為と何ら変わらない。ダノンシャンティ以前のキンカメやクロフネ等の事例があろうと同様。何枚的中馬券を見せられようと、それが予想法の有効性とは別次元の話。それらは、ただ見るモノを“盲信させる効果”において絶大なだけである。

つまり、この故障問題の冷静かつ詳細な原因究明等は、ウンチクの域を出ず、それを語ることは、競馬ファンの分を超えている。が、そうは言っても、人間イメージで考える生き物であり、競馬が好きであればあるこそ、「馬の故障」には、理屈ぬきに納得がいかない気持ちがある。しょうがないから、現場の人間に敬意を表し、競馬ファンとしてウンチクは語らないでおこう。が、感情的な文句ひとつ言わせてほしい。「またかよ、どうなってんだよ!頼むよ!松国さん」

こんな感じです。



以上、率直な疑問と私見を綴ってみました。が、この「馬の故障と高速馬場の関係」については、個人的には、もっともっと根本的な疑問がたくさんあります。それについては、また次回に


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コメント一覧
Tashizan -2011年05月06日 16:01
大変有意義なご意見並びに見解をありがとうございます。
そうです、そうなんですよね。武虎さんの見識の深さについ甘えてつい
投げ掛けてしまいました。サイト名が「競馬予想パドックルーム」なの
ですから。でも拝見した見解を読んで、やっぱりコメントして良かった
と、今更ながら納得、というより満足しております。
そして武虎さんの一貫、一徹した競馬に対する姿勢に益々の敬服を
いたしました。そしてそのロジックをお持ちになってるからこその
競馬への愛情。
私もせっかくこちらで馬体について学ばせていただいているのに
その部分について全く学習を活かせていませんでした。
私なりに多々勉強し、愛情も深めて来たつもりでおりましたが
またもう一段深い世界があること、今回身に沁みて勉強させて
頂きました。
知れば知るほど、学べば学ぶほど得たものを吟味し
削ぎ落とし、磨きをかけることの趣旨ですよね。
でもたくさん学んで自分なりに出したその馬への
見解が、武虎さんの馬体診断と一致した時に得る
快感は、勝負馬券を的中させたのと同等の気持ち良さ
が体に残ってしまうんですよね。。
だからもっと勉強しよう!なんて意気込んで
しまったりして・・(笑)

とにもかくにもありがとうございました。
武虎 -2011年05月06日 23:18
>Tashizanさん
こちらこそ、丁寧かつ熱いコメントありがとうございます
色々な意見があると思いますが、私なりに率直に伝えたいことを綴ってみました。

また頂いたコメント、本当にありがたく少々胸が熱くなりました

今回の「馬場の件」だけでなく、私としては、競馬そのものは、
あくまで競馬ファンの理の外、そこからスタートしています。

例えば、レース中、すなわち、ゲートが開いた瞬間から、
そこは、「騎手と馬のみぞ知る世界」と考えます。

もちろん、このレース中の出来事を、「知ろう知ろう」と探求する
これが競馬ファンであり、これまでの競馬予想の世の常、歴史でしょう。

が、私は、ここを「どうやっても知り得ない」を軸としています。
競馬ファン大多数とは、正反対の立ち位置ですが、これが私なりの競馬アイデンティティです。

自分には、「知り得ない」、そうすることで
いつでも、「騎手と馬」へのリスペクトと、自らの分に立ち返れます。
また、「知り得ない」ことに身銭を切るからこそ、“リスク重視”となれます。



>見解が、武虎さんの馬体診断と一致した時に得る快感は、
勝負馬券を的中させたのと同等の気持ち良さが体に残ってしまうんですよね。。
だからもっと勉強しよう!なんて意気込んでしまったりして・・(笑)

本当にうれしい言葉です。ありがとうございます。

相馬眼も、「好きこそ物の上手なれ」です。
故に、私としては、とにかく読者さんに馬体の面白さ
これをいかに伝えるか、を意識しています。

そのため、馬体診断でも、具体的かつ専門的な解説よりも
写真をみた瞬間に脳裏に浮かんだ、独りよがりな馬体の思い出話や
思い出した過去の馬の馬体などについても、素直に書くようにしています。

そのため、独りよがりなコメントになったり、非常に長くなることがありますが、
馬体からわかる情報と同時に、馬体への興味を持ってもらうには、
素直に勢いで書いたほうがいいだろう、と思っております。

なので、少しでも楽しんで頂けているのが何よりうれしいです。
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